極小降圧モジュールM1584はそのまま使ってはいけない(多分)2015/12/28 01:04

店頭ではaitendoで、ネット通販だとAmazonやaliexpressでも売られているMP1584搭載の"極小降圧モジュールM1584"。
http://www.aitendo.com/product/10808

切手未満のサイズにも関わらず、入力は 4.5V~28V、出力は0.8V~30V(出力はなんかおかしい気がする^^;)、最大出力電流は3Aもあります。

ENピンにヒステリシス特性があるとかで、鉛蓄電池の過放電防止回路用途に使っている方がいたりします。
5V な小型パソコン向け高効率 UPS の製作 - ブログ/こばさんの wakwak 山歩き
http://d.hatena.ne.jp/wakwak_koba/20150201

ところがこのモジュール、そのままだと12V以上の入力は拙いです。
原因は、ENに付けてある100kΩの1608チップ抵抗x2。
上記サイトによれば、
> モジュール上の EN ピンは 入力-100kΩ-EN-100kΩ-GND になってて、
となっています。つまり、ENピンには1/2Vinの電圧が掛かることになります。

データシート(http://aitendo3.sakura.ne.jp/aitendo_data/product_img/ic/power/MP1584EN/MP1584.pdf )では、絶対最大定格の欄には、
>ABSOLUTE MAXIMUM RATINGS (1)
>Supply Voltage (VIN).....................–0.3V to +30V
>Switch Voltage (VSW)............ –0.3V to VIN + 0.3V
>BST to SW .....................................–0.3V to +6V
>All Other Pins.................................–0.3V to +6V  ←ここ
となっており、これに依れば、ENには6[V]以上の電圧を掛けてはいけないことになります。
よって、そのまま使用するとVinに12[V]以上の電源を使った場合定格を超えることとなり、破損する危険性があります。

もともと、ENピンは内部で3[V]でプルアップされており、外付けで吊る必要性は薄いので使用前に撤去した方が安全です。